やなぎまるの日記

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100点越えのショートプログラムを語ろうぜ①

男子シングルでトップ争いをする選手、といえばショートプログラムで100点を超えられるかどうか、というのが一つの指標になるかと思います。

というわけで今回は2018年のルール改正以降、この記事を書いている2023年7月12日現在でショートプログラム100点突破を達成した演技について語りたい。それだけの記事です。なお、複数のシーズン(プログラム)で達成した選手というのもいますが、その場合は1番高い点を出しているプログラムに今回は限定させていただきます。

 

該当するのは以下の12名です。

では下から順番に見ていきましょうか。

 

 

12位 ミハイル・コリヤダ(ロシア) 2019年欧州選手権

曲目:I belong to you

こんな感じで簡易プロトコルとともに見ていきます。一番下の(満点)というのは、理論上の満点、すなわち全要素でGOE+5かつ演技構成点も満点の50点。スピンステップはオールレベル4でジャンプの回転不足やエラー判定などの基礎点減額もない理論上の満点を指します。計算ミスで数値が間違ってるかもしれませんのであくまで参考程度に。

コリヤダくんといえば高度のぶっ壊れた特大4Lzのインパクトがすごいのですがここでは封印してます。

幼少期から徹底的にバレエを叩きこまれましたと言わんばかりの、伸びやかかつメリハリの利いた動きの上質さが持ち味(だと個人的には思ってる)。

後半は「ロシアだなー」といった感じ(偏見)の朗々と歌い上げるような男声で、先述のコリヤダくんの動きのキャラクターがよくマッチしてます。あと調べてて初めて知ったんですが、振付ランビエール先生なんですね。

フリーで3転倒と大崩れして優勝を逃してしまったのが悔やまれます。

そんなコリヤダくんですが先日休養に入ることを発表しました。2021年には出場の決まっていたGPFが中止、2022年には五輪にコロナ陽性で出場できず、そして国際情勢上の理由で現在は国際大会に出ること自体かないません。個人的にロシア男子の中で一番好きな選手だったのでなかなかダメージは大きいですが、引退ではなく休養ですからね。いつまでも待ちます。

 

 

11位 ヴィンセント・ジョウ(アメリカ) 2019年世界国別対抗戦

曲目:エクソジェネシス

4回転2本でしかもルッツとサルコウというかなり変わった構成。回転不足で加点の積み重ねが微妙になることもそこそこある選手ですがこの時は全部クリーン。4Lz両手挙げとかいう変態ジャンプ。ジャンプのインパクトもすごいですが表現面の成長のちょうど過渡期に入ったあたりの演技という印象でした。

このシーズンにヴィンスは初出場の四大陸でメダルを獲得、世界選手権でもメダルを獲得と、充実のシーズンを過ごしました。実績を上げた選手の自信にあふれた演技、みたいなのがこの時の彼にも表れていたなと思います。どっちかというとフリーの方のインパクトがすごかったのでそっちも見てほしい。

 

 

10位 ケヴィン・エイモズ(フランス) 2023年世界国別対抗戦

曲目:Still don't know my name ほか

(該当大会の映像見つからなかったんで世界選手権の時のリンクになります)

個人的2022-2023シーズンベストSPの一つだと思ってます。独創的なムーヴメントが多用されていますが、エイモズくんの卓越したボディコントロール能力によって、勢い任せな感じやガチャガチャした感じが一切なく、すごくクリアに見えてきます。ナショナルではステップ中にこけたけど

演技構成点3項目の中で音楽の解釈等に関わるPresentationが一番高評価なのも納得です。

あとめっちゃ細かいとこですけどサビの「♪Still don't know my name~~~♪」のフレーズの直後に腰をガクッと落とす振付めっちゃ好き。

 

 

今回はここまでです。9位以上の選手はまた次回。