やなぎまるの日記

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絶叫!グランプリシリーズ(カナダ大会男子シングル)

グランプリシリーズ第2週、スケートカナダの競技が終了しました。いやーすごかった。カナダ大会えぐかった。というわけで早速結果を見てみましょい。

 

【競技結果】

全体的にスコアが控えめで、そもそもPCSがあんま出なかったというのもありますが、それ以上に氷の状態に振り回されてしまったり、そもそも状態が万全でなかったりということでSPから順位があっちこっちで変動しまくることになりました。

ショート終了段階では荒れるとは言わずとも万全ではないかな、というような印象でしたが、フリーの結果を踏まえると、ショートの尺では踏ん張れても要素が増えるフリーでは耐えきれなかった、といった感じに思います。

特にジュンファン選手。ミスがあってもSP2位発進でなんやかんや強いなと思っていたらFSは崩れに崩れなんとFS単体11位、総合9位という結果に。もっとも彼の場合この時期からフルスロットルで行く必要性は(国内競争的な意味で)ほぼないわけですし、4大陸もタイトル獲ってるし、世界選手権に合いさえすれば、というところはあります。

 

1位の山本選手。今回が初優勝です。おめでたい!4回転の安定感はさすがといったところですがフリーでトリプルアクセルに苦戦しました。空中で足が曲がり気味で軸が締まり切ってないように見えました。フリーのトリプルアクセルは昨季から結構大きな課題になっていそうです。伸びまくるスケーティングにダイナミックな動きがプラスされて見ごたえのある演技でした。

次戦は宇野選手、今季絶好調のアダム選手が出場する中国大会。このカナダ大会で優勝して順位ポイントをマックスで獲得できたのはファイナルを見据えたうえで非常に大きいです。

 

2位の三浦選手。ショート4位スタートでしたが極端な点差があったわけでもなく、十分表彰台圏内でした。氷との噛み合いの悪さもあってか4回転ループは回避し、トリプルアクセルからの3連続ジャンプで始まるプランB構成できました。2本目のトリプルアクセルで盛大にはじけ飛んで恐ろしい転倒になりましたがほかに大きなミスはなく、十分まとめきって強さを見せフリー単独で1位になりました。ただ、最後のスピン...直後のジャッジ前アピールフィニッシュに間に合わせるために切り上げたのが響いてVマーク。獲得レベルは4でしたが基礎点的にはレベル2とほぼ同じ。ここが山本選手との勝敗を分ける形になってしまいました。昨季のスケートアメリカでもスピンの失点が響いたのでここは悔しい。

しっかし進撃似合いますねえ...特に最初の圧しかない曲を滑りこなせるのが素晴らしすぎる。

 

3位はイタリアのマッテオ・リッツォ選手。フリー番長さすがの演技でショート8位の出遅れを取り返しました。最近足の怪我があったらしく、そのせいか氷のせいかはわかりませんがステップ系の要素でちょいちょい危なっかしい箇所はありました。

フリーでは割と決まりつつある4回転ループですがショートでの打率が微妙です。やはり失敗できないプレッシャーによるものでしょうか。4回転2本構成のショートプログラム、今季こそ...!

 

日本勢はもう一人、友野選手。得点源のステップで転倒というアクシデントこそあれど3位発進。しかしフリーでは4回転が今一つ、そのあとのジャンプも着氷のコントロールに少し体力を奪われてしまったでしょうか...。思いのほかPCSも出ません。静謐なピアノのフレーズが流れる音楽でジャンプに成否に印象もかなり引っ張られてしまいそうです。しかしステップは圧巻でした。地上波で町田先生が「音色の可視化」とこのプログラムを説明されたそうですがもうそれにつきますよね。ジャパンオープンの時に比べると少し硬かったかな?とはいえ例年に比べ明らかに仕上がりが早いです。

そんな友野選手は総合4位。ファイナルに進むには2戦目は優勝、それも可能な限りハイスコアが必要です。ですがその2戦目が中国大会。山本選手とまた当たるし宇野選手いるしアダム選手いるし。ひええええ...

 

というわけでカナダ大会の簡単な振り返りでした。次戦はフランス大会。2022年の世界選手権ぶりに鍵山選手とマリニン選手が同じ大会に出場します。2人とも総合得点の自己ベストが310点。そんな異次元バトルに非公認とはいえやはり300点のスコアを出した今季絶好調のアダム選手が絡んでいきそうです。